治験体験 怪しい? 実際に行ってみた
よく高額なアルバイトとして最後のアルバイトとか言われている治験。みなさんは経験があるでしょうか。
ほとんどの人は経験しないと思われますが、お金の無い大学生などは気になっている人も多いんじゃないでしょうか。
かくいうわたくしも超気になった人。気になりすぎて実際に行きました。
大学を卒業してすぐの頃だったため、今とは少し違うかもしれませんが、皆さんの参考になれば幸いです。
治験とは?
そもそも治験とは何なのか。
治験とは、これから世に出ようとしている薬の直前のテストを受けるお手伝いです。
安全性のチェック等も合わせて行われるのですが、3つの段階があるとされてます。
第一段階
少数の健康な成人に対してごく少量ずつ試していき、安全性を確認します。
第二段階
その薬に対して、効果が発揮されると期待される比較的健康な患者さんに対して、ごく少量ずつ試していき、その薬の効果や安全性を確かめます。
第三段階
多数の患者さんで試し、安全性や有効性を確かめます。
この3つの段階をすべて合格基準で経て、始めて厚生労働省に薬の認可を取るための申請が行われます。
その後、問題がなければ世に出るということになります。
上記の3つの臨床試験が治験と言われるわけですが、基本的に治験が行われるのは、薬の開発の最終段階です。治験薬によって死亡ということはまだ聞いたことがありませんが、ただ、製薬会社や医師が予想もつかないような副作用が出る可能性はあります。
また、広く募集されている治験はほとんどが第3段階です。
治験の報酬とは
さて、上記であえて「アルバイト」と言わず「お手伝い」と言ったのには理由があります。
治験を受けることによってお金をもらうことが可能なのですが、そのお金の定義が「報酬」ではなく、「協力費」となります。
これは別名「負担軽減費」と言われており、被験者(治験を受ける人)の経済的負担を減らすために支払われるお金だからです。
治験で支払われるお金は「謝礼」や「報酬」という意味合いはありません。あくまでも、被験者の方の交通費や時間を拘束する事に対して、その負担を減らすために支払われる「負担軽減費」となるということです。
なので、治験はアルバイトではなく、形で言うとボランティアになります。
一応ちゃんと説明した方がいいと思ったので、正しい内容として記載しましたが、治験を受けようかと悩んでいる人にとっては「負担軽減費」だろうが「給料」だろうがどうでもいいと思います。
そこで、僕が実際に受けた(受けようとした)治験についてシェアしたいと思います。
治験を体験しようとしてみる
初めに言っておきますと、僕自信は治験を受けることが出来ませんでした。
体に不調が見つかったためです。それがなければ受けてました。
その体験談をお話します。
まず、治験を受けるために登録を行います。登録は全国に多数ある治験を取り扱っている会社です。ググればいっぱい出てくると思います。
登録後、僕の頃は面接がありました。その面接も電車で20分位の所にある事務所に行って、なにやら用紙に記入するだけのものでした。
電車で20分なので、電車賃は往復で500円程度です。ですが、交通費として3000円支給されました。
え?いいの?と思ったけど、貰えるものは貰っておこうとちょっとテンション高めにもらいました。
その後、サイトで受けたい治験を探して申し込みをします。治験にもよりますが、僕が申し込んだものには健康診断を受ける必要がありました。(何の治験だったかは流石に忘れました。)
午前中から始まる健康診断で2時間位かかるとのこと。また、健康診断で問題なければそのまま17時くらいまでなんかする予定となっていたため、その日は一日開けて健康診断に赴きました。
体の不調が判明!治験を受けることが出来ない!
上記で記載した通り、僕の体の不具合が判明してしまったのですが、僕の場合は流動性不整脈というものでした。
僕自身も知らなかったのですが、ちょっとだけ不整脈があるみたい。何個か健康診断の項目を受けて、心電図のところで何度かやり直し、別室に呼ばれて流動性不整脈の事を告げられ、「今回は参加出来ません。すいません。」と断られました。
体は全然元気なんですが、まぁそう言われてしまったらどうしようもない。なので諦めて帰ろうとしたんですが、その時に「これが今日の協力費です。」と言って一万五千円支給されました。
え!?1時間位健康診断受けただけなのに!?
と喜び勇んで受け取りました。
健康診断をパス出来れば20万円程貰える治験だったのですが、まぁいいかと家に帰りました。
治験の報酬額について
今は結構変わってしまったようですが、当時強く思ったことがあります。それは(入院する案件に関して)報酬額が時給1000円だなぁと言う事。
治験は数日入院する物もあります。場合によっては2週間位入院することもあります。
そして時給1000円と思ったのは、拘束されている間中時給が発生するのと同じ位の額の負担軽減費が支給されたからです。
10日間の場合、時給1000円✕24時間✕10日=24万円
10日で24万円ですよ。そりゃ美味しいと思ってしまいますよね。
まとめ
現在数多くの治験があります。入院を必要とする治験の数は減っているようですが、塗り薬や貼り薬、サプリメントの摂取などがあります。
治験の安全性については、100%安全とは言い切れません。言い切れない部分と言うのは、塗り薬や貼り薬だと肌が荒れる可能性がありますし、サプリメントの場合は気持ち悪くなるかもしれません。
ただ、「死亡する」「重度障害が発生する」となると、恐らくその薬を作った製薬会社は潰れます。今の世の中情報はすぐに明るみに出るからです。しかも一般人を使ってそのような結果になったのであれば、なおのこと世間がそんな製薬会社の存在を許しません。
そしてそういったニュースは聞いたことがありません。
ただ、その事実が安全性を保証するわけでもありません。
しかし、製薬会社としてはトラブルが起こらないように、第一線のプロが慎重に慎重を重ねて作成した薬です。
絶対に人が死ぬような事があってはならないと、必死のパッチで作った薬です。
ほとんど世に出る直前の薬です。
これらの情報から判断するのはあなたです。
治験自体は怪しいものではありません。世の中のありとあらゆる薬は、全てこの治験という臨床試験をクリアして世の中に出てきています。
そして、これから世に出ていく薬もゴマンとあるでしょう。
その手助けとして協力してみるのもありかもしれませんね。
以上、「治験体験 怪しい? 実際に行ってみた」でした。