働き方改革におけるRPAの重要性について
世間でしょっちゅう取り沙汰されていますね、働き方改革。
その働き方改革において、とっても重要な役目を負いそうな物があります。
それがRPA
みなさんはRPAをご存知でしょうか?
今日はRPAが働き方改革においてどういう働きをするのか、まとめてみたいと思います。
今日はRPAのお話
RPAとは
グーグルの検索キーワードでも、一昨年から一気に急上昇しているRPAというワード。そもそもRPAとはなんなのか。
Robotic Process Automationの略。
ロボットによる業務の自動化という意味です。
高度経済成長時代からブルーカラーの仕事のロボットによる自動化はおおいに進められて来ました。
現在では工場の業務において、ロボットが関わってない業務が無いくらいです。
そして、昨今はホワイトカラーの業務もロボットで自動化しようじゃないかという事になりました。
そこで出てくるのがRPAというツールです。
RPAに可能なこと
RPAはPCの上で動くソフトウェアロボットなのですが、例えばこんなことが出来ます。
ケース1 Excelのデータをシステムに投入
①作業用フォルダに保存されたExcelを開いて、1行分のデータを全てシステムにインプットする。
②インプットが終わったら「登録」ボタンを押す。
③次の行にデータがあったらまたインプットして「登録」ボタンを押す。
④データが無くなるまで繰り返す。
⑤データが無くなったら作業済みフォルダへ移動して保存し、次の作業用フォルダに入っているExcelを開き、①~④を繰り返す。
⑥作業用をフォルダの中身が無くなったら作業自体は止まるが、そのフォルダにExcelファイルが入れられたらまた自動的にインプット作業を開始する。
データをシステムに入力して、作業が終わったらそのまま待ってて、データが追加されたらまた同じ作業をする。
これってすなわちパートさんみたいなもんだよね。
しかも24時間稼働OK。
ケース2 メール処理
①ある決まったメールフォルダを監視し、そこにメールが受信されたら添付されているファイルをサーバに保存する。
②保存したデータを使って決まったフォーマットの申請書を作り上げる。
③作り上げたらそれを添付して決まったテンプレートでメールを作成し、担当者に送信する。
この一連の流れが全部自動で出来るようになります。
それがRPAです。
・・・これ、普通に人の仕事ですよね。
これがロボットが行う事ができる時代がもう来てます。
働き方改革に置けるRPAの位置
安倍首相が掲げている働き方改革。
そもそも働き方改革とはどんな内容でしょうか。
働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。
※引用:首相官邸「働き方改革の実現」
難しい言い回しですねw
9つのテーマがあるのですが、
- 同一労働同一賃金など、非正規雇用の処遇改善
- 賃金引き上げと労働生産性の向上
- 長時間労働の是正
- 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援
- テレワーク・副業・兼業といった柔軟な働き方
- 女性・若者が活躍しやすい環境整備
- 高齢書の就業促進
- 病気の治療、子育て・介護と仕事の両立
- 外国人材の受け入れ問題
この中で最重要課題とされているのが、「同一労働同一賃金」と「長時間労働の是正」の二つです。
同一労働同一賃金
正社員でも非正規雇用でも、同じ仕事をしてるんだったら同じ金払えよって話です。
うん、そりゃそうだ。
ただ、正社員と非正規雇用だと責任がちょっと違ってくると思うんですが、まぁそこは置いときましょう。
しかしここには特にRPAの入る隙間はありません。
長時間労働の是正
長時間の労働を止めましょうと言っています。
しかし、実際に今は労働者人口が減っていっています。
少子高齢化により、働ける年齢の人口がどんどん減っていってるんです。
労働力の人口は24年前、第二次ベビーブームに生まれた団塊ジュニアが労働力として加わった1994年がピーク(約8000万人)で、それからは減少し続けています。
※引用:国立社会保障・人口問題研究所HP
このまま減少が進むと、2050年には約5000万人まで労働人口は減ります。
そこで、このままではいかんと働き方改革を謳うようになったんです。
仕事量は特に変わらないのに、人の数は物理的に減ります。
残業時間も減らせと言われます。
では一体誰が残業せずに仕事をするのか。
そう、RPAです。
たくさんあるRPA
RPAには大規模で動くサーバータイプとスモールスタート出来るクライアントタイプがあります。
幾つかRPAツールはあるのですが、ざっとまとめると
Rlue Prism
イギリスがメイン
2001年に設立された老舗。RPAという言葉を使い始めた会社と言われている。
サーバー中央管理型(大企業向け)
PCI-DSSなどの規格をクリアできるセキュリティに強いRPAツール(金融・医療等に強い)
価格帯は大凡500万円程
Automation Anywhere
米国の企業でRPA市場でのシェアが最も大きいとみられている。
Rlue Prismと同様に高いITセキュリティを確保するような仕組みを備えており、
バックオフィス系の業務に強く、中央管理型のシステムを提供している。
RPAが得意とする一定のルールに従った業務だけでなく、機械学習(AI)を用いて柔軟な動作をさせることができる。
但し、シナリオを設計する部分はやや難度が高く、それなりの専門的なプログラミング技能が求められる。
価格帯はかなり高め。(年間の最低利用料が1,000万円超)
UiPath
動作シナリオの作成、実行、管理支援などの機能群をモジュール化し、別々の製品として提供することにより、小規模から大規模まで幅広く対応。
無償版の提供、無料の教育コンテンツ(アカデミー)の公開なども行っている。
管理支援機能を提供する製品(Orchestrator)を利用することにより、ロボット作成、シナリオ配布、ロボット利用者およびロボット自身の権限管理、
各種管理情報の共有、ロボットの実行、実行履歴管理など、サーバーによる強力な中央集中管理も行える。
価格帯は設定が幅広い。MAXだとBizRoboの60%程度(500万くらい)。ミニマムだとWinActorの70%程度(23万円くらい)。
米Forester Researchの調査では、世界のRPA市場において上記3つが3強のリーダー群。
Basic Robo
BizRoboソリューションで使われるRPAツール。
サーバー上で稼働する統合化された専用Webブラウザエンジン配下で複数のロボットを同時に使用することが可能。
Webによる大規模なデータ処理アプリケーションなどに適している。(最新バージョンからデスクトップUI(WinActorのような機能)も対応)
サーバーを立てる必要があるため、導入コストが高くなる。
例)予め登録した海外の他社サイトに掲載されるニュースリリースで、自社に関係のある野茂だけを収集し、自社サイトに毎日反映。
例)50~60万人の顧客を抱える保険会社で毎日発生する数百件の名前変更を、テンプレートに入れるだけでDBから顧客情報全てを自動変更。
価格は1サーバあたり年間500万円程+サーバの構築費用が発生。
日本で100社以上の導入実績あり
Nice
Nice社は、もともとコールセンター業界の通話記録などを行うソリューション作成会社。
操作員の操作方法を監視・自動記録する機能や、フローチャート形式で動作を追加して作成する仕組みなどの機能を持っている。
コールセンターの電話接続装置との連携機能などの独自機能なども持っている。
にて一括処理を行うバックオフィス作業を提供する製品も提供している。
価格はフロントオフィス作業を支援する製品は低め、バックオフィス作業を提供する製品は中位。
もっとあるのですが、一先ずこのくらいにしておきます。
金融系や医療系で使われているロボットなどもあるんですね。完成度やセキュリティ対策の凄さがわかります。
ロボットが働く未来
今、色々な所で将来的には人間は働く必要が無くなると言われています。
食料を作るのも病気を直すのも家を建てるのも全てロボットが出来るようになるからです。
それだけではなく、対話も成立し、言葉で命令を出すことが出来るようになり、生産においては人間より正確に、しかも大量に生産するロボット。
今の化学の進歩で考えると、100年後位にはそうなってそうです。
実際僕もRPAツールが動いているのを見たことがありますが、そこに人がいないのが不思議に感じるほど、人間の操作を覚えることが出来ます。
youtubeでもありました。
いよいよ僕達の生活にロボットが入ってきました。
今ではgoogle Homeやiosのsiriなど、AIと対話するのも当たり前になっています。
きっと5年後にはもっと凄いことになっているんでしょう。
そこにはきっとRPAが多数存在していると思います。
今はまだそこまでRPAに歴史が無いのですが、ブルーカラーの業務でロボットが当たり前なように、ホワイトカラーの業務でもロボットが当たり前になる日はかなり近いのでは無いでしょうか。
以上、「働き方改革におけるRPAの重要性について」でした!